なぜ過労死がなくならないのかというと、それは「死ぬまで働く人」がいるからだとわたしは思う。
現代の日本で、鎖に繋がれて働いているとかでなければ、その人が死ぬまで働くことを選んだから過労死したのだ。
他の人に助けを求められなかったのか、仮病を使って休めなかったのか。
無断欠勤だって、他人のために働いて働いて死ぬよりはマシだったと思う。
人間、追い込まれると「自分はこのまま鬱になって、過労死してしまうかもしれない」などと考え始める。
その瞬間に、自ら、過労死するための準備を始める。
相談できる人がいても相談しない。
早く帰れる日があっても帰らない。
他の人に頼める仕事を断らない。
(少し前の自分…)
よく「考えたことは現実になる」と言われるが、人間の意志の力は強力である。
自分にとって最悪の結末である「死」さえも引き起こしかねない。
一度頭に「過労死」をイメージしてしまうと、自分でそこに繋がる行動を選んでしまう。
自分が苦境にいるときに考えなければいけないことは「他に選択肢はないか?」「他に望ましい結末はないか?」ということだけである。
「やらなければいけないこと」なんてこの世にない。
働きたくないのなら、働くのをやめて生活保護を貰うこともできる。
ニートと言われても、ボロボロになって死ぬよりは全然いい。
「しなければならない」という思考をしているときは、自分で勝手に他の選択肢を切り捨てている。
今やっていることは、すべて、どんな悪い状況だろうと、自分が数多ある選択肢の中から選んだことである。
だからこそ、過労死することも、わたしはその人が自分で選んだことだと思う。
過労死する人は意志が弱い、などと言うつもりはない。
むしろ逆で、あらゆる選択肢の中から、強固な意志を持って過労死することを選んだのだ。
人生には常に他のオプションが用意されている、ということを忘れずに生きていきたい。
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