人間は突出した強みを誰もが持っている。
同時にどうにもならない弱みも持っている。
強みがあればどうしてもその強みが裏目に出る状況というのが発生する。
あらゆる方面で優れている人間などありえない。
人間の能力は凸凹しているのが普通なので、自分の弱みを埋めるよりも強みを生かした方が良い。
ドラッカーも『プロフェッショナルの条件』の中でこう述べている
何ごとかをなし遂げるのは、強みによってである。弱みによって何かを行うことはできない。できないことによって何かを行うことなど、とうていできない
努力しても並にしかなれない分野に無駄な時間を使わないことである。強みに集中すべきである。無能を並の水準にするには、一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーを必要とする。
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じゃあ、強みって何なの?というと、なんということはない。
「自分が自然に苦もなくできてしまうこと」が強みになる。
自分の強みがなかなか見つからないのは、自分の強みというのが自分にとって当たり前すぎて「こんなの誰でもできるやろ」と思ってしまいがちだからである。
あなたの当たり前は誰かにとっての当たり前ではない。
他人にしてみても、この人はこういうところが凄いなと思っていても、話してみたら本人は全く自覚していなかったりする。
例えば、僕の場合は、他人に何かを依頼して作業のスケジュールを管理するのは辛いし消耗する。
でも、同僚の一人は「締め切りを作って他人のケツを叩くのはめちゃくちゃ楽しい」と言っていた。
全く理解できない、変態だと思う。
人の強み・自然にできることはこんな風に全然違う。
あなたが苦しみながらやっていることを「めちゃくちゃ楽しい」と感じる人と競って勝てるだろうか?
僕は無理だと思う。
自分の強みに集中することである。
強みを発揮していると人はこんな気持ちになる。
- 楽しくてしかたがない!ワクワクする!
- いつまでもやっていられる!
- 好奇心がわいてくる、もっと知りたい!
- 時間があっという間に過ぎる!
- 自信で満ち溢れる!
- 次はいつこれがやれるだろう!楽しみだ!
逆に、頑張らないと、必死になってやらないとできないようなことは強みにはならない。それは弱みを使ってしまっている。
弱みを使っていると人はこんな気持ちになる。
- 嫌だ、やりたくない…
- 興味がない、死ぬほど退屈だ…
- いつになったら終わるんだろう…
- 時間が長く感じる…
- なんでこんなこともできないんだろう…
- 誰かほかの人がやってくれないかな…
- 頭痛くなってきた…
自分の強み・弱みを見つけるためには、自分がどんなときに上で挙げたような気持ちになるかを観察すること。
面倒かもしれないけど、メモを持ち歩いて自分の感情が動いたときに何をしていたかを書き留めてみる。
ちょっと話はそれるが、人間は強みもあるが弱みもある凸凹の存在なので、それを補い合うために組織がある。
苦手なことは得意な人に頼めばいいし、逆に誰かが苦手なことが自分の得意なこと・強みを生かせることならそれをやってあげればいい。
一人一人の能力は凸凹でも、組織全体で見れば真円を描くのが理想だ。
社会全体でも同じことが言える。
誰もが自分の強みを生かして生き生きと、苦も無く働く
社会全体の生産性が上がってみんなが豊かになる
そんな社会が実現したらいいなと思う。
まずは自分の強みを自覚して他者に貢献することから始めよう。
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